外国会社の日本支社設立手続ガイド〜設立フロー

 

このページでは、外国会社が日本支社を設立するときの、日本国内での事務所探しから設立完了までの手続について詳しく説明しています。

 

支社設立手続について、「まずは大まかな流れから知りたい。」というお客様は、下記のページをご覧ください。

icon.mini.gif 日本支社開設準備から設立・その他必要な手続きの流れ

 

下記リンクから、それぞれの項目にジャンプします。

【1】

 icon.mini.gif 日本支社として登記する事務所を決めましょう。 

  • 日本に住所がない外国人が日本支社を設立する場合
  • バーチャル・レンタルオフィスを登記できる?
  • 個人の自宅やバーチャル・オフィスを登記する場合のデメリット
  • 事務所探しの参考サイト

【2】

 

icon.mini.gif 日本で行う事業に許認可が必要かどうかを調べましょう。 

  • 許認可によって資本金額の制限や外国資本の比率を制限している場合があります。

【3】

 

icon.mini.gif 日本で行う事業が【事前届出業種】に当てはまるかを調べましょう。

  • 日本に住んでいない外国人や外国会社が行う業務内容によって、日本銀行に対する"事前報告"が必要かもしれません。
  • "事前報告"をした後、最低2週間は日本支店・日本支社の設立はできません。 

【4】

 

icon.mini.gif 設立登記に必要な事項を検討しましょう。

  • 株式会社にするか、合同会社にするか
  • 発起人/社員を決めましょう。
  • 類似商号・事業目的の調査が必要です。
  • 資本金の額・営業年度・機関設計も検討しましょう。 

【5】

 

icon.mini.gif 設立登記に必要な書類・印鑑などを準備しましょう。

  • 外国人・外国会社が出資する場合、本国の登記簿謄本にあたる書類、宣誓供述書(affidavit)、公証済みのサイン証明などが必要になることがあります。

 

 

 

 

外国会社の日本支店設立ガイド〜@登記する事務所を決めましょう。

 


 b.gif  ステップ@ 】 登記する事務所を決めましょう。


 

日本支社の設立登記には、日本支社の住所が必ず必要です。

登記する事務所には、日本支社に出資をする日本人・外国人(国籍は問いません。出資はもちろん取締役などの役員に関しても複数おいてもかまいません。ただし、その内1名は必ず日本に住所がある必要があります。)の自宅なども可能ですが、一般的には外部の不動産会社と賃貸借契約を結んで、活動拠点となる賃貸事務所を借り、登記するケースが多いかと思いますので、このページでは、それを前提にして説明をしていきます。

 

 

!.gif 【 日本に住んでいる出資者がいないときはどうする?】

親会社の代表者など日本に住所がない外国人の方が1人で日本支社を設立登記する場合、先ずは登記申請時に必要な、(外国人個人の)印鑑証明登録・取得と出資金払込に使用する(日本国内銀行での)個人の銀行口座の開設をしなければなりません。

それらを行うためには、外国人ご本人が短期滞在ビザ(または査証免除措置国の方はノービザ)で日本に入国し、住所を定め、定めた住所地の市区町村役場などに外国人登録(=住民登録)をする必要があります。

 

外国人登録は、日本に入国し90日以上の日本滞在が見込まれる外国人が行う手続きとされていますが、上記のように、短期滞在ビザやノービザで、例えば観光目的で1週間以内の滞在しか見込まれない人でも行うことができます。

このような短期滞在ビザやノービザで日本に滞在できる期間は、外国人の国ごとによって決まっていますが、通常、14日〜最長6ヶ月の期間内に住民登録から事務所探し・登記申請までを完了しなければなりません。                                             

ただし、この短期滞在ビザやノービザでの入国は問題さえなければ何回でも再取得・再入国することができます。滞在期限が迫ってきたら一度出国し、引き続き、準備のため再入国することになりますが、できるだけ短期間で設立準備を終わらせるためにも、事前に効率的なスケジュールを組んで来日されたほうがいいでしょう。

※ 短期滞在ビザ・ビザ免除措置国とは?/外務省ホームページ

※ 外国人登録とは?/入国管理局ホームページ

※ 短期滞在ビザ・外国人登録に関する外務省トップページ(英語・中国語・韓国語ほか)

 

!.gif【 外国人登録に関するポイント 】

外国人登録について、「何が必要?」、「どんなことをきかれる?」というような疑問や不安がある場合、外国人登録をする区町村役場に直接たずねたほうがいいでしょう。

東京都など大都市の市区町村役場は、外国人登録の専門部署や、外国語によるホームページなども充実していて、電話などの質問にもきちんと丁寧に答えてくれます。

例: ※ 千代田区役所の外国人登録に関する英語ホームページ

外国人登録について、わからないことがあったら外務省や入国管理局にではなく実際に外国人登録をする役所の窓口に直接質問して解決することが、外国人登録を迅速に済ませるポイントです。

 

 

 

■ 登記する事務所は、バーチャル・オフィスやレンタル・オフィスでもいい?


日本支社として設立登記する場合、申請先の法務局が実際に登記申請された場所まで行って実地調査をするわけではありません。

ですので、臨時的にバーチャル・オフィスや短期契約のレンタル・オフィスと賃貸契約をしてその住所を日本支社として登記すること自体には何ら問題はありません。

 

また、前述のように、短期滞在ビザで入国している外国人が一人で設立手続きをすすめる場合は、実際に不安定な立場の外国人個人と、長期間の不動産賃貸借契約を結んでくれる不動産業者はそう多くはないと思います。

必然的に臨時措置として、バーチャル・オフィスやレンタル・オフィスなどでの設立登記になることはやむをえない場合もあります。

そのような場合は、登記後、日本での活動が軌道に乗ってきた段階で、きちんとした賃貸事務所に住所を移し、登記変更を行えば全く問題はありません。                          ※ ただし、必要がなければ住所変更は義務ではありません。

 

 

■ 日本支社の住所を個人の自宅やバーチャル・オフィスなどに登記するデメリット


代表者個人の自宅やバーチャル・オフィスを日本法人として登記することは問題がないことは前述のとおりです。

ただし、登記申請自体は問題ありませんが、登記完了後、日本支社において下記のような計画をされている場合は代表者個人の自宅またはバーチャル・オフィスでの登記はおすすめしません。

 

  • 登記完了後、親会社の外国会社から社長・社員問わず、外国人を呼び寄せて働いてもらいたいと思っている。
  • 登記完了後、近いうちに海外在住または日本在住の外国人社員を雇用し、彼らの就労ビザのスポンサー会社となる予定がある。

 

上記のように、会社がスポンサーとなって親会社から派遣されてくる外国人社員や、新たに外国人社員を海外・日本国内から雇用する場合、彼らの就労ビザの申請時には、入国管理局によって、スポンサーとなる日本支社に関し、日本支社自体に関する経営の安定性など様々な審査が行われます。 

【※】 

既に日本国内で、「永住者」、「日本人の配偶者等」、「定住者等」など、就労について制限のないビザ(=在留資格)をお持ちの外国人を雇用する場合は、この点については一切考慮する必要はありません。                                                          

 

この就労ビザ申請には、日本支社の登記簿謄本も必須提出書類の一つとなっていて、入国管理局の審査は法務局の登記申請時と違って、「本当に、(日本支社に)日本国内での活動の実態があるのか。事業の安定性と継続性はどうか。」ということを厳しく審査します。                 

従って、ビザ申請に添付された登記簿に登記された事務所が、実際は(登記場所だけを名義貸しするような実態のない)バーチャル・オフィスだったり、住居と事務所の明確な区別がされていない代表者個人の自宅などの場合は、ビザ申請の許可がおりない可能性があります。

ちなみに、入国管理局は、必要に応じて実際に審査官による事務所訪問などの実地調査を行います。

※ 入国管理局ガイドライン 「外国人経営者の在留資格基準の明確化について」

 

以上、日本支社の設立後すぐに、外国人社員を呼び寄せたり、外国人社員を新規に雇用する計画がある場合は、最初から日本支社の登記場所としてきちんとした賃貸事務所を借りて登記しておくことが大切です。

ただし、やむなく登記をバーチャル・オフィス又は自宅で行った場合でも、後で正式にきちんとした事務所を借りて登記変更を行い、その後、就労ビザ申請を行えば問題はありません。

【※】

事務所の住所を変更する登記変更については、6万円(登記所の管轄が変わる場合)または3万円(登記所の管轄が変わらない場合)の登録免許税がかかります。

※ 法務局・管轄一覧/法務局ホームページ

 

 

■ 事務所探しの参考サイト


日本で事務所を探すための、参考になるサイトをいくつか記載しています。

これ以外にもたくさんの不動産会社やレンタルオフィスなどの業者があります。            また、以下については首都圏のみの情報となり、当事務所は以下記載の機関・業者とは一切の業務委託・提携関係はございません。

あらかじめ、この点をご了承いただき、ご興味をお持ちの場合は、お客様より直接お問い合わせください。

 

※  日本支社設立準備期間中のテンポラリーオフィスとして無料で使用できるオフィス・会議室・図書室/JETRO(日本貿易振興機構)の無料ファシリティ

※ 創業支援のインキュベーションオフィス紹介/東京商工会議所

※  東京都のインキュベータオフィス情報一覧/財団法人東京都中小企業振興公社

※  レンタルオフィス・アイカット/日本橋・秋葉原など立地条件の良いレンタルオフィス                                      

※ レンタルオフィス・リージャス

※ レンタルオフィスのサーブコープ

※ 貸事務所.com 東京

 

外国会社の日本支社設立ガイド〜A日本で行う事業に行政機関の許認可が必要かどうかを調べましょう。


b.gif 【 ステップA 】  日本で行う事業に許認可が必要か調べましょう。


 

■ 許認可には資本金額の基準や外国資本率の制限などがあることも...


外国会社の日本支社に限らず、日本国内で事業を行う場合には、予定している事業内容について、日本の行政機関(警察や保健所・都道府県など)による許認可が必要かどうか、日本支社の登記前にあらかじめ確認しておく必要があります。 なぜかというと、許認可が必要な事業・業種については、会社の資本金の額に関する基準があらかじめ設定されているものや、外国会社(人)の資本比率を制限しているものなどがあるからです。                                            

 

例えば、一般人材派遣業【登録型の一般的な人材派遣業】を行うためには、厚生労働省の許可を得る必要があります。

許可申請の流れとしては、まず、はじめに会社を設立登記した後、許可の申請を厚生労働省に対して行います。

この許可の要件の一つとして、設立した会社の資本金が2,000万円以上であることが必要です。こういった許認可の条件については、日本人(法人)が設立した会社に限らず親会社が外国の会社(人)であっても同様です。

 

会社を設立する前に、行う事業に行政官庁の許認可が必要ではないか、またその他、外国会社(人)の資本を入れることによって制限がかかってくるような事業独自の法律や規定がないかなど事前調査をしっかりして設立準備をすすめていきましょう。

 

以下、日本の行政機関による許認可が必要な業種を一部記載しています。全てはカバーしていませんので、お客様が行う事業については関係している行政機関に直接問い合わせるなどの調査を行ってください。

 

※ 行政機関の許認可には、【届出】、【登録】、【許可】、【認可】、【免許】などの種類があります。種類ごとに許認可取得の難易度や取得までにかかる時間もかわります。

 

業 種 

申請先 

一般労働者派遣業 

 

 

厚生労働省 

特定労働者派遣業 
有料職業紹介業 
医薬品・医薬部外品・化粧品等の製造業 
医療機器修理業 
不動産業

都道府県または国土交通省

建設業 
貸金業 

 

 

 

都道府県 

旅行業 
映画・娯楽業 
浴場業 
病院・診療所・助産所 
食料品製造業 
ガソリンスタンド 
ホテル・旅館 

 

 

保健所 

飲食店 
廃棄物処理業 
理(美)容業 
クリーニング業 
リサイクル・古本・骨董品(古物商) 

 

警察 

風俗営業店 
質店 
海運・倉庫業  国土交通省 
酒類製造業  税務署 

【※】 

若松絵里社労士・行政書士事務所では、お客様のご希望に応じて、日本支社設立手続に加えて、上記許認可の代行申請もパッケージでお受けしておりますので、お気軽にご相談ください。

 

外国会社の日本支社設立ガイドB〜外為法に基づく「事前届出」が必要かどうかを確認しましょう。


b.gif 【 ステップB 】 外為法に基づく、「事前届出」が必要かどうかを確認しましょう。


 

■ 日本に住んでいない外国人や外国会社が支店・支社を設立した場合の手続


日本に住んでいない外国人個人や、外国会社が法人として日本国内に支店や支社などを設立することは、"外国為替及び外国貿易法【※以下、外為法】"で、(日本に対する)「対内直接投資」とされていて、一定の条件に当てはまる場合、設立(登記申請)前に、日本銀行を経由して、財務大臣と、行う事業を所管している大臣に対して届出を行う必要があります。

【届出書式名: 支店等の設置に関する届出書】

※ 【 ステップA 】の事業ごとの許認可申請とは全く別内容の届出です。

 

以前は、この、設立前の「事前届出」に該当する支店・支社と、それ以外の、設立後に届出をする「事後届出」制度があり、その区別は、日本で行う業種と、投資元(外国人・外国会社)の国籍で分けられていました。  

ただし、2009年6月の法改正で、「事後の届出」義務が廃止されたため、現在は、「事前の届出」を行う義務のある業種・国のみがこの届出を行う必要があります。

ちなみに、「事前の届出」が義務付けられている業種【設立する支店・支社の事業目的を基準に考えてください。】は、医薬品製造、金属鉱業、鉄道業、機械修理業など、「事後の届出」(現在は義務なし)を行う業種に比べて多くはありません。

 

お客様が日本支店や日本支社を設立されるときに、日本銀行への事前届出が必要かどうか、まずは以下の日本銀行が公表している資料で確認してください。

 

@ 「事前届出」が必要な業種・不要な業種について/日本銀行

A 「事前届出が必要な投資(元)国リスト」/日本銀行

B 業種ごとの所管担当大臣リスト/日本銀行

C 外為法の報告についてのQ&A集/日本銀行

D 外為法の報告のための書式・ダウンロード/日本銀行

E 外為法の報告に関する、日本銀行の担当窓口 ひらめき

【※】 誠に恐れ入りますが外為法の報告に関する詳細をご希望のお客様については、直接Eの日本銀行窓口にお問い合わせの上、直接ご確認ください。

 

 

■ 事前届出の後、最低2週間は支店や支社の設立はできない。


日本支店や支社が、日本銀行に対して事前届出を行ったときは、届出が受理されてから30日以内は、その事業や支店・支社の設置をしてはいけないことになっています。(外為法第27条2)ただし、通常この待機期間については、30日を2週間に短縮する措置(短縮通知の発信)がとられています。

 

従って、事前届出を行った支店・支社は設置日や登記申請日をこの待機期間の後に設定しなければなりません。

また、一方で届出が財務大臣と所管大臣に受理された日から3ヶ月以内に日本支店・日本支社の設置をしなければならないことも同時に決められていますのでご注意ください。

【※】当事務所に設立業務をご依頼いただいた場合、事前届出に関する設立前の調査と届出書式のご提供はサービスに含まれております。(お客様のご希望により、代行作成・代行届出もお受けいたします。)

                                                            

外国会社の日本支社設立ガイド〜C設立に必要な事項を検討しましょう。

 

b.gif 【 ステップC 】 設立登記に必要な事項を検討しましょう。


事務所も借りて、行う事業の許認可・外為法に基づく届出の有無などの事前調査が終わったら、いよいよ日本支社として登記するときに必要な事項を決めていきます。主に、以下のような事項を検討し、決定します。

 

  • 設立する会社の形態は、株式会社にするのか、合同会社にするのか。
  • 発起人をだれにするか。
  • 設立する日本支社の社名を決める。※ 念のために社名の類似商号調査も行う。
  • 事業目的、資本金の額や出資の方法、機関設計など具体的な詳細事項の決定

 

■ 株式会社にするか、合同会社にするか。


外国会社が、日本支社として設立する法人の種類としては、日本(法)人が会社を設立するときと同様に、主に合同会社・株式会社の2種類があります。

【※】

他にも、日本版LLPと呼ばれる、有限責任事業組合や、合資会社・合名会社などの形態もありますが、これらは外国会社が日本法人として設立する形態としては一般的ではありません。        通常外国会社が日本支社を設立するときに選ぶのは、「株式会社」、次に最近増えてきた、「合同会社」といいう形態ですので、当サイトでは主にこの2種類についての設立方法を説明します。

 

株式会社と合同会社の違い、合同会社に向く業種など、詳細については下記のページをご覧いただき、メリット・デメリットについて確認の上、検討してください。

icon.mini.gif 株式会社・合同会社設立について

 

 

■ 発起人(株式会社)・社員(合同会社)を決めましょう。


株式会社や合同会社を設立するためには、設立に関する基本事項を決めたり、出資金を振り込んだり、定款を作成・認証し、最終的に法務局に登記申請するまでの様々な手続きが必要です。

これらの手続を担い、会社を設立する人のことを、「発起人」(株式会社)又は「社員」(合同会社)といいますが、まずはこの発起人と社員を1名以上決めましょう。

この発起人又は社員には、日本人以外に日本に住んでいない外国人でもなることができ、また、日本法人・外国会社といった法人でもなることができます。

 

ただし、実務上、1名以上の発起人・社員の内、最低1名は日本に住所がある人・または法人である必要があり、例えば外国会社(法人)が、発起人・社員として、日本に子会社を作る場合は、日本に住んでいる人(法人)1名以上を発起人・社員に加える必要があります。

なぜなら、登記申請時には、発起人・社員の内、いずれかが持つ(日本国内の)銀行口座に資本金の払込をする必要がありますが、この、払込をする銀行口座を開設するためには、日本人または外国人登録をしている外国人・日本法人でなければ実務上難しいからです。

【※】

日本国内に銀行口座を持っていない外国法人・外国人が、資本金払込をするためには、払込をする日本国内の銀行と事前に交渉し、資本金が払込まれたときの「保管証明書」を発行してもらう了解を得ておかなければなりませんが、(特に会社規模の小さい)外国法人や外国人(個人)がこの保管証明書を受けるのは簡単ではありません。

 

従って、外国会社や海外に住んでいる外国人が部分出資して、日本支社を設立する場合、日本に住んでいる人・法人を1(名)以上定めて発起人や社員に加える必要があります。 (この場合の日本在住の個人・日本法人の保有株式数・出資額の制約はなし。)

このような方法で日本支社の設立登記した場合、設立後、これら日本在住の人(法人)が、その保有する株式を親会社である外国会社に譲渡し、最終的に親会社100%出資の日本子会社とすることは可能です。

 

また更に、外国会社が100%出資して、日本支社を設立する場合は、日本支社の代表取締役に就任する個人(日本人・外国人問わない。)の銀行口座に資本金を払込むことも認められます。

ただし、この場合は登記申請時に、発起人・社員による、"資本金の払込に関する委任状/Deposit of capital”の提出が必要です。

 

icon.mini.gif  【 ステップ@ 】日本に住所がない外国人・法人が日本支社を設立する場合

 

■  設立する会社の商号を決めて、類似商号の調査をしましょう。


外国会社が日本支社を設立するとき、日本の法律上、社名の付け方には制限はありません。

たとえば、ABC有限公司という中国籍の会社が日本子会社を設立するときに、日本子会社の社名を、DEF株式(合同)会社という、親会社と全く違う名前で設立してもいいということです。もちろん、ABC(ジャパン)株式会社というような登記方法も可能です。

【※】

ただし、「ABC有限公司日本支社」や「ABC有限公司ジャパン」などと登記することはできません。

 

上記の、外国会社の日本支社設立に独特な社名決定の原則を踏まえた上で、下記のようなポイントにも注意して会社名を決めてください。

 

● 社名の中に必ず、「株式会社」や「合同会社」という名称を入れなければならない。

ABC有限公司という中国法人が株式会社の形式で、ABCジャパンという日本支社を設立する場合、ABCジャパン株式会社又は株式会社ABCジャパンという社名で登記しなければいけません。株式会社(合同会社)を入れる順番は、ABCジャパンの前にしても後にしてもどちらでもかまいません。

 

 使える文字には制限がある

使用できる文字は、@漢字 Aひらがな Bカタカナ Bローマ字(大文字・小文字) Cアラビア文字(0,1,2,3,4,5...)と、一定の符号(「&」,「'」,「,」,「-」,「.」,「・」)のみ使用することができます。

※ 詳細は法務局ホームページ、「商号にローマ字等を用いることについて」もご覧ください。

 

● 有名企業の社名は使用できない。

トヨタやソニーなどのように、有名な企業の社名はもちろん、一般的に誰もが知っていると思われる著名な企業の社名を使うことはできません。また、有名でなくても、既に登記されている会社と同じ社名で登記した場合は、不正競争防止法違反として訴えられる可能性もありますので注意が必要です。

 

● 「銀行」や「信託」の文字は使用できません。

銀行業や信託業を行う以外の会社で、この二つの文字を社名に入れることはできません。 

 

以上のようなポイントに注意して社名を決定した後は、類似商号の調査を行います。

「類似商号調査」とは、これから設立しようとする日本支社と同一の社名、又は似たような社名の会社が既に登記されていないかを調べることです。

なぜ、この調査をしなければいけないのかというと、以前は、同一の市町村内等で同業種・類似商号の会社を設立することが禁止されていました。それが、2006年の商法改正によって、「同一の住所」で同じ会社名の使用ができない...という制限に緩和されたのです。

【※】

例えば、日本支社を設立登記する予定の同じビル内(部屋番号までの登記無し/番地やビル名までで登記されている場合)に全く同じ名前の会社が既に登記されている場合、日本支店を同じように番地・ビル名までで登記しようとすると、「同一の住所」で「同じ社名」ということになるので、その社名では登記申請をすることができません。

 

以上、制限が緩和されたことによって、類似商号の調査の必要性は以前よりも低くなりましたが、それでも前述のとおり、同一・似た社名の会社があることを知らないまま類似商号で登記をしてしまい、不正競争防止法違反で訴えられる可能性を考えると、この調査をしておくことはやはり必要でしょう。

 

類似商号の調査は、日本支社を設立する予定の住所を管轄する法務局(出張所)に行き、備え付けの「類似商号調査のための閲覧申請書」を記入して窓口に出せば、同一の管轄内に、既に登記済み類似商号の会社がないかを無料で調査することができます。

日本支社の社名が決まったら、念のために法務局に出向いてこの類似商号の調査をしておきましょう。

※ 全国法務局の管轄/法務局ホームページ

※ 登記事項要約書交付閲覧申請書・書式/法務局ホームページ ※法務局備付

 

■ その他の設立事項を決めましょう。


次に、設立登記に必要な以下の項目について決めていきましょう。

 

● 事業目的

日本支社が行う事業の内容や目的は、設立のときに定款で定めて登記をする必要があります。会社は、その定めた事業目的の範囲内でのみ活動をすることができます。

設立後、最初に定めた事業目的に変更や追加があったときは、管轄の法務局に手数料を払って登記変更をすることが義務付けられていますので、設立のときには、将来行うと予想される事業内容を、できるだけ多く定めて、あらかじめ登記をしておくことが大切です。

この場合の設立時の事業目的には、既に行うことが決まっている内容だけではなく、将来、行うことが予想される事業目的を加えてかまいません。

また、行政機関の許認可が必要な事業を行う予定がある場合、会社の設立時にその事業内容を登記しておかなければ、設立後の事業の許認可申請がおりない場合があります。

【※ 例】

人材派遣業という事業目的が登記されていない会社が、人材派遣業を開始するため、厚生労働省の許可を申請する場合は、予め事業目的に「人材派遣業」という事業目的を登記(登記変更)した後に、許認可申請を行う必要がある等。

 

なお、それぞれの事業目的は、「明確性」、「営利性」、「適法性」、「具体性」(具体性については、2006年の会社法施行によって緩和されました。)があること...と、法律で定められています。

つまり、定款に記載する日本支社の事業内容に、「明確性」、「営利性」、「適法性」、「具体性」がない場合は、定款を認証する公証人が、その定款を認証してくれず法務局への設立登記をすることができません。

 

このように事業目的の決定については、多少の注意が必要です。

登記が可能な事業目的を調べるためには、法務局で他の会社の登記済みの事業目的を調べ、同業種で同じ内容の事業目的が既に登記されている場合は、それらの表現をそのまま使うこともできます。

ただし、一番良いのは、実際に日本支社の登記を申請する予定の法務局の出張所などに実際に足を運び、登記官に登記予定の事業目的の可否について予め相談しておくことをお勧めします。

各法務局では、登記官がこのような相談に無料で答えてくれますので、予定している事業目的を見てもらい、登記可能なものかどうかを確認し、更に登記官の確約(事業目的を始め、相談済みの登記内容が問題なく受理されるという事前の了解・法務局で受付日を控えられ、相談担当者の了解がもらえます。)を得ておくと、その後の設立手続きをスムーズに手続きを進められます。

 

【※】

この事業目的の事前調査は、必ず実際の登記申請先である法務局(出張所)で行ってください。前述の、類似商号調査をするときに一緒に済ませておけばいいでしょう。

 

下記は、実際に登記済みの事業目的と、申請時に明確性などの用件を満たしていないとして登記できなかった事業目的の一部です。 比較して参考にしてください。

事業目的例 

登記の可否 

事業目的例  

登記の可否  

コンピューターのシステム設計及び販売 

システムの設計・製造・販売・運営管理 

×

【理由】

「具体性」に欠ける 

コンピューターネットワークを利用した商取引,決済処理に関する事務の受託及び代行 

○ 

情報システムの開発,研究及びコンサルティング業務 

×

【理由】

「具体性」に欠ける 

 

コンピューターと電気通信回線の結合による通信網の研究開発業務 

○ 

電子回路に関する事業   

×

【理由】

「明確性」に欠ける 

海外アーチストの招聘及び公演

○  

外国文化芸術の日本招聘による紹介公演 

×

【理由】

「明確性」、「具体性」に欠ける 

 
マルチメディアの開発及びコンテンツの研究開発 

○ 

マルチメディア事業 

×

【理由】

「明確性」に欠ける  

【※ 出典: 会社「目的」の適否判定事例集/日本法令】

 

● 本店所在地

日本支社の住所である本店所在地については、定款と定款認証後の登記申請時に登記事項として定める必要があります。

定款に記載する住所地としては、最小行政区画(例:東京都中央区、神奈川県川崎市等)まででかまいませんが、登記申請時には、番地までを表記しなければなりません。

※ 最初から定款と登記申請に番地までを標記して手続をすることもできます。

 

定款には、「東京都●区」まででかまわないけれど、登記申請時には東京都●区××番××号」まで標記する必要があるなら、最初から定款に番地までを記載したほうがいいような気もしますが、定款に最小行政区画までの表記にするメリットは、登記設立後、本店所在地を変更(事務所の移転)するとき、移転先が同最小行政区画内である場合、定款変更する必要がない...ということです。

 

ただし、登記については、設立登記後、本店所在地を変更する場合は必ず登記変更が必要となりますのでご注意ください。

変更後の本店所在地の管轄法務局が変更前の管轄法務局と異なる場合は6万円(管轄外の登記変更)、同じ管轄内での住所変更となる場合は3万円(管轄内の登記変更)の手数料を法務局に納めなければなりませんので、定款・登記のときに定める住所地(事務所)は、予め簡単に住所変更をしないような場所を選んで登記したほうがいいでしょう。

なお、定款には最小行政区画までの表記をしている場合は、登記申請時の添付書類に「本店所在地の決定書」を加えて提出しなければなりません。

 

● 資本金の額

株式を発行する株式会社については、設立時に発行された株式を引受ける(=株を購入する)ことにより、また、株式という概念がない合同会社の場合も、「社員」と呼ばれる出資者が資本金を出資することにより、会社の運転資金である資本金を調達しなければなりません。

株式を発行する株式会社の場合、まず、発行する一株あたりの価格を決めましょう。(一般的な1株の価格は5万円です。)

次に資本金を1,000万円と決めた場合は、1株5万円の200株が「設立時発行済み株式総数」となりますので、この200株を出資者(=株主)の出資比率に応じて引受けてもらうのです。(500万円を出資するAさんが引受ける株式は100株、残りの250万円ずつを出資するBさんとCさんはそれぞれ50株ずつを保有することになります。)

 

ただし、この株式会社と合同会社の資本金の負担に伴う出資者(株主/社員)が与えられる権利について気をつけておきたいのは、 株式会社の場合、株主が出資した額(保有する株式数)の応じて権利や配当が割り当てられるのに対し、合同会社の場合は、基本的に出資した比率によって、社員と呼ばれる出資者の権利に差がつくことはありません。

つまり、合同会社をAさん9割、Bさん1割という資本金を出資して設立した場合も、基本的にAさん、Bさん両方に会社を代表する「代表権」と「業務を執行(=経営)する業務執行権」が与えられ、定款に規定を定めれば出資比率に関わらず利益を折半する...という取り決めをすることもできます。

 

合同会社設立時に、資本金の出資比率やその他諸事情により代表権を1名に集約させておきたいとき、また利益の配分についてある程度区別をしておきたいときには、定款に、「代表社員」(複数の社員の中で代表権を持つ社員/株式会社の代表取締役と考えればいいかもしれません。)として定めておくなどの事前の対応をしておく必要があります。

なお、「代表社員」には個人はもちろん、法人でもなることが出来、法人を代表社員と定めた場合は、その法人に所属する個人(法人の代表取締役や取締役がなることが多い。)を、「職務執行者」として定款に定めて登記しなければなりません。

 

● 営業年度

会社は、1年ごとに、前年の業績をとりまとめ会計報告をします。これを決算といいますが、営業年度とは、会社がその決算を行うための1年ごとの区切りの期間のことです。営業年度の期間は、設立時に会社がそれぞれ自由に決めることができ、回数も年に1回ではなく、2回、3回と決めることも可能です。

しかし、特別な理由がなければ面倒な決算業務を年に何回も行うメリットはないので、年に1回とし、その時期を原始定款【会社設立時に初めて作る定款のこと】で定めます。

大規模な企業であれば営業年度は4月1日から翌年3月31日というケースが多いようですが、前述のとおり営業年度の時期は会社が自由に決めてかまわないので、特にこだわる必要はないでしょう。

ただし、下記のような点には注意が必要です。

  • 業務が忙しい時期に決算期があたらないよう注意しましょう。                         立ち上げたビジネスの種類によって繁忙期が集中する場合があります。そのような繁忙期に決算時期がぶつかってしまうような設定は避けたほうがいいでしょう。

 

  • 初回の決算期に注意しましょう。                                      会社を設立する月の直前の月を決算時期にすると、第1回の決算を最大限遅くすることができます。例えば、日本支社を2010年3月に設立登記する場合、事業年度を「3月1日〜翌年2月末日まで」などとしておけば、この場合の第1回目の決算は2011年2月末日となります。一方、2010年3月に設立する会社が、「営業年度は4月1日〜翌年3月31日」としてしまった場合、第1回めの決算を設立後1ヶ月以内に行わなければならなくなりますので注意が必要です。                                                  【※】このような場合は、定款変更を行うことによって決算時期の変更が可能です。

 

  • 決算業務をアウトソースする会計士や税理士にも相談しましょう。                  設立時、既に会社の決算業務を担当する公認会計士や税理士が決まっている場合は、決算時期の決定についてもこれらの専門家への事前の相談もしておくといいでしょう。年初から3月にかけては公認会計士や税理士の超繁忙期に重なりますので、こういった時期をできるだけ避けたほうが、申告時の相談や対応にも十分な時間をとってもらうことができ、また申告に伴うミスも防げるようです。

 

● 日本支社の機関設計(設立時役員など)

取締役など役員や株主総会など、日本支社のために活動し、意思決定を行う行為者のことを、「会社の機関」といいます。

日本支社の設立にあたっては、これらの「日本支社」機関を決めるために、定款で取締役を選任したり、株主総会についての規定を定めます。

ちなみに、「合同会社」や合名・合資会社などの持分会社と呼ばれる株式会社以外の形態で日本支社を設立する場合は、「社員」と呼ばれる出資者全員が、この「機関」の役割を担い、経営に関してそれぞれが代表権を持つことになります。

 

また、日本支店を「株式会社」の形態で設立した場合には、取締役や株主総会以外の機関として、

  • 取締役会
  • 代表取締役
  • 監査役
  • 監査役会
  • 会計参与
  • 会計監査人

などの機関を定款に定めることによって、設置することができます。

 

日本支社を設立するときに可能な、機関設計のパターンは会社法という法律で、約30種類以上の組み合わせがあります。

その中から、外国会社が小・中規模の日本支社(株式会社)を設立されるときに考えれるケースとして最も多いパターンとして以下3例を挙げていますので参考にしてください。

 

【 パターン@ 】 

日本支社の代表者となる日本人・外国人が1名で、資本金を全額出資し取締役(=代表取締役)となり当面の間1名で会社を設立する。

外国会社が日本に在住している日本人や外国人、または支社の代表者となる外国人を日本に派遣して先ずは小規模に日本でのビジネスをスタートする場合によくあるケースです。

この場合、取締役は1名で日本支社を設立することに成るため、取締役会は設置せず(取締役会を設置するためには3名以上の取締役と1名以上の監査役を選任することが必要です。)、自動的に、この取締役が日本支社の代表権を持つ「代表取締役」となり、その他の機関としては「株主総会」のみの設置となります。

 

【 パターンA 】

複数名が出資・取締役に就任して日本支社を設立するが、取締役会を置かない。

日本の会社法では、3名以上の取締役と1名以上の監査役を選任することによって、取締役会を設置することができます。

もちろん、複数の取締役をおいたとしても取締役会を設置しないという機関設計を選ぶこともできます。

複数の取締役を選任しても取締役会を設置しないというケースは、設立当初は、小規模で日本支社の運営をスタートしたいという場合に、最も多く採られるパターンです。

なお、取締役には外国に住んでいる外国人がなることもでき、例えば親会社の取締役などを日本支社の取締役として登記することもよく見られます。

ただし、発起人(日本支社を設立するときに、株式を最低1株以上引受けて会社設立に出資する人や法人/株式会社の場合は株主/取締役とは違います。)には、最低1名以上、日本に住民登録をしている日本人や外国人が必要ですので、この点は混同しないようにしてください。

 

【 パターンB 】

3名以上の取締役と1名以上の監査役で設立し、「取締役会」を置く。

日本支社設立当初から比較的規模の大きいビジネスを行う予定がある外国会社が選択する機関設計の代表的なパターンの一つです。

このパターンでは最低限3名以上の取締役と1名以上の監査役が必要となり、それによって取締役会を設置することができます。

 

以上、簡単に機関設計の3パターンを説明しましたが、日本支社を設立するにあたり、これら株主総会・取締役・取締役会・監査役会以外にも、設立する日本支社の規模や状況によって、

  • 監査役会
  • 会計監査人
  • 委員会
  • 執行役

など、日本の会社法で規定されている様々な「機関」を設置することができます。(規模や人数など制限やその他の条件あり。)

日本支社設立後の活動範囲や将来のビジネス拡大の範囲を考慮して、どのような機関設計を選ぶのか検討する必要があります。

 

 

外国会社の日本支社設立ガイド〜D設立登記に必要な書類・印鑑などを準備しましょう。


b.gif  【 ステップD 】 設立登記に必要な書類・印鑑などを準備しましょう。


日本支社の社名や、機関が決まったら、次に登記申請時に法務局に提出する法人印や、外国の親会社に関する証明書類などをそろえましょう。

 

■ 法人印は銀行印や角印とセットで作成しておくと便利です。


法人印とは、日本支社の実印として登記申請時に法務局に届け出る、法人用の実印で、法律上、サイズなど規格が決まっています。

日本支社を【株式会社】として設立する場合は、(●●株式会社・代表取締役印)、【合同会社】として設立する場合は、(●●合同会社・代表者印)などとなり、サイズは、20mm×60mmと決められています。

銀行印(サイズ:20mm×60mm)角印(21mm×60mm)は、登記申請時に必要なものではありませんが、設立後すぐに発生する銀行との取引や請求書・見積書の発行など対外的に必要な角印・ゴム印も、法人印と一緒に作成しておくと後々便利です。

 

日本国内のはんこ屋さんでは、たいてい【法人設立セット】として、この法人登記印と銀行印・角印をセットで販売しており、3点セットで作成したほうがお得な場合が多いので、これを機会にセットで購入しておくことをお勧めします。

 

※ ご参考 【会社設立印鑑セット/ハンコヤドットコム】

上記ハンコ会社と当事務所は提携関係ではありません。ハンコのご購入につては直接お客様より直接お店にご連絡・ご注文ください。

 

■ 本国親会社の登記簿謄本や宣誓供述書など登記に必要な書類の準備


外国会社が親会社として出資し、日本法人を設立する場合、日本支社設立に伴う、定款認証や登記のために予め次のような書類を作成・準備する必要があります。

 

【 親会社の登記簿謄本に当たる証明書または宣誓供述書とその日本語訳文】

外国にある親会社が「法人」として出資する場合は、親会社の存在を証明する、日本の法人登記簿謄本に当たる証明書の原本2通とその日本語訳が必要です。

(定款認証のために公証人に提出する1通及び登記申請時に法務局に提出する1通/ただし、日本法人を合同会社で設立する場合は法務局用の1通のみ/発行後3ヶ月以内のもの)

 

外国の登記簿謄本にあたる証明書は、Certificate Of Registration や、Business Profileなどと国によって呼び名も違い、また、国によって、例えばアメリカやカナダなど北米諸国には、そもそもこれら、政府が公証する登記簿謄本にあたる書面が存在していない場合もあります。

そのような場合は、親会社の存在を証明するために、宣誓供述書/Affidavitを作成し、公証人の面前で公証してもらったもので証明書として、日本の公証役場や法務局に提出します。

 

【 親会社の代表者のサイン証明書 】

外国の親会社が出資している場合、公証役場での定款認証時、また日本支社の登記申請時に添付書類として提出する「就任承諾書」や「払込証明書」などの書類には、親会社の代表者として、(親会社の)取締役などが各書類にサインをしなければなりません。

 

そのサインが本物かどうかを証明するものとして、親会社の本国の公証人の面前で公証してもらったサイン証明書(=外国には印鑑登録制度がないので、代わりにサインを公証人に証明してもらう/公証後過去3ヶ月以内のもの)が2通(定款認証及び登記申請時/日本支社を合同会社で設立する場合は1通で可)必要です。

なお、日本に住んでいて既に日本の印鑑登録をしている日本人・又は外国人の共同出資者については日本の印鑑登録証明書(原本・過去3ヶ月以内に発行されたもの)を提出します。

 

このように、海外の親会社(又は海外在住の日本人・外国人)が出資、又は共同出資者となって日本支社を設立する場合、日本人や日本法人が設立する場合と比べ、そろえなければならない書類が少々複雑になります。

また、通常の日本人(法人)による会社設立と違って、外国会社の設立に慣れていない公証役場(定款認証時に利用)や法務局(登記申請時に利用)もあるので、日本支社を登記する所在地が決まったら、その管轄法務局に行って、どのような書類を収集・作成すればいいのか、登記官とあらかじめ十分に相談・打ち合わせしておくことをお勧めします。

 

発起人の方が自ら日本支社設立の手続きを行おうとする場合、法人設立に関する知識や経験をお持ちでないことが普通だと思います。

ですので、先ず始めに、東京の場合であれば各法務局(出張所)を管轄する、「東京法務局」(本局・外国会社の設立など特殊案件の相談に慣れています。)の登記相談に行って、日本支社の設立に必要な手続きを教えてもらい、その後、東京法務局で教えてもらった情報の確認として、実際に登記申請を行う法務局に相談に行けば、その後の流れがスムーズになる場合もありますので、その方法もお勧めです。

 

※ 東京法務局のホームページはこちら

※ 東京法務局・法人登記の管轄区域一覧

 

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